試管嬰兒 (IVF)

1) 子宮内人工受精(IUIIntra-Uterine Insemination

排卵直前のタイミングで、ご主人様に採精してもらった精子を洗浄調整して元気な精子たちを選び、カテーテルを用いて、奥様の子宮内に注入します。その後は自然妊娠とほぼ変わりません。

【人工受精の妊娠率】

IUIには約2~3週間かかり、平均妊娠率は約15%となっています。当院では2~3回を目安に、次の段階である体外受精を考える必要があります。

【人工受精の流れ】

  1. 過去の基礎体温表から、おおよその排卵時期を予測します。
  2. 月経周期の3-5日目に、排卵誘発剤(経口薬や注射薬)で卵巣を刺激し、卵胞を育てます。(タイミング法は、人工受精の妊娠率を上げるために使われます。)
  3. 月経周期の10日目に、卵胞の成長と内膜の厚さを超音波検査でチェックし、また、必要に応じて黄体ホルモン検査(血液検査)を行い、卵胞が成熟すれば、卵胞促進薬(HCG)を注射してから24-36時間後に、排卵を行います。
  4. IUI当日(生理12~14日目)、ご主人様には3~5日間禁欲してから、病院で採精してもらった精子を洗浄濃縮して元気な精子たちを選び、カテーテルで調整した精子を子宮内へ注入します。(ご夫婦揃ってご来院できない場合は、ご主人様の凍結精子を用いた人工受精も行っておりますので、医師にご相談ください。)
  5. 人工受精した後15日目、月経予定日頃に妊娠判定が可能になります。

【IUIの適応条件】

  1. 軽度の男性不妊
  2. 軽度の排卵障害、子宮内膜症
  3. 原因不明不妊
  4. 子宮頸管の問題

 

2)        体外受精(IVFIn Vitro Fertilization

体外受精(IVF)では経膣超音波を使って、卵子を成熟状態で吸引し採卵します、そして培養液を入れた専用容器にいれ、ご主人様の精子と混ぜます、自然な受精を期待し、採卵の翌日に受精された形体が見られれば受精成立と判断します。その後は子宮内に胚を移植したり、凍結保存したりします。

複数の卵が得られるように、卵巣刺激を行って採卵しています。

卵巣刺激法は、患者さんの卵巣機能・予備能力に合わせて選択しており、GnRHアゴニストを用いたロング法、あるいはGnRHアンタゴニストを用いた方法を標準としています。採卵個数が多すぎると、採卵後に卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症するリスクが高まるので、5~10個の卵が得られるように適正な刺激を心がけています。

【体外受精の流れ】

卵育て(卵巣刺激)―採卵周期の月経2日目より排卵誘発剤による卵巣刺激をスタートします、卵巣刺激法は、患者さんの卵巣機能・予備能力に合わせて選択しており、GnRHアゴニストを用いた、あるいはGnRHアンタゴニストを用いた方法を標準としています。。

  1. 数回通院し卵胞の大きさを計測します。
  2. 採卵―卵子の最終成熟を促すHCGを注射してから34-36時間に卵子を体外に取り出します。

ご主人様にマスターべーションで専用容器に採精してもらい、洗浄、濃縮を行います。体外で卵子と精子を混ぜて、自然な受精を期待します。

  1. 採卵翌日の受精確認
  2. 受精卵培養と分割

採卵2、3日目には4~8(初期胚)、5日目には胚盤胞にまで分割します。

胚を子宮内に戻す胚移植(ET)、子宮内に胚をすぐに移植せずに、全て凍結保存することもあります、移植時期はその時の奥様の体調と受精卵の数や質をみて検討します。

【体外受精の適応条件】

  1. 卵管性不妊(卵管閉塞、卵管水腫等)
  2. 男性不妊
  3. 子宮内膜症
  4. 排卵障害
  5. 長期間の不妊(数回人工受精を行なった妊娠に至らなかった)
  6. 奥様が高齢の場合

 

2-1超音波で採卵

採卵とは卵巣に卵子を採取する処置です。

経膣超音波を使い、画像を見ながら採卵専用の針で卵胞を刺して、卵胞液と卵子を採取します。

卵子の数によって、約30分~1時間ほどかかります。患者さんの安全と痛みを取り除くため、静脈麻酔を使用し、眠った状態で採卵を行います。

採卵後は、病室で3~4時間休んでから、問題がなければ、ご自宅にお帰り頂けます。

 

2-2胚移植

新鮮胚移植―

採卵した周期に胚を戻すことを新鮮胚移植と呼びます。培養2日目或は3日目に4~8細胞期の初期胚と培養5日目に胚盤胞の移植があります。複数の胚ができた場合には、胚盤胞になるまで培養をして、より慎重に良好胚の選別を行い、子宮内に戻し、着床を期待します。

凍結融解胚移植―

採卵周期以外の周期に理想的な子宮内膜環境を整え、分割期胚と胚盤胞を同じ周期で連続して移植し、凍結融解した胚を戻す。

 

移植は尿をたくさん膀胱に溜めた状態で経腹超音波で子宮内膜の厚さや移植位置を確認しながら行います、痛みはあまりありませんので、麻酔の必要はありません。

移植前にご夫婦の名前をダブル  チェックし、移植後に胚をしっかり子宮腔に移植した後もダブル  チェックを行います。

移植後は病室で2~4時間程度安静にしていただき、ご帰宅となります、帰られた後は、過度な運動は避け、翌日からは通常の生活をしていただいても構いません。約1週間後の血液検査(β-hCG)で妊娠判定を行います。

 

3)        孵化促進法(AHAASSISTED  HATCHING

孵化とは、胚盤胞が子宮内膜に着床する時に透明帯(周りを覆っている殻の部分)と呼ばれる殻を破って出てくる現象のことです。

透明帯が厚くて硬いと、孵化がうまくいかないことがみられます、一般的に胚を凍結した場合や年齢が高い場合などに透明帯が硬くなるといわれています。

孵化促進法(AHA)とは、このような場合にLASERSで胚の透明帯に穴を開けたり、もしくは薄くして孵化しやすくさせるため、妊娠成功率が上がります。

 

 

AHAが必要の場合:

1.38歳以上

2.何回体外受精でも妊娠に至らない

3.透明帯が厚い

4.凍結融解胚移植